早期胃がんを人間ドックで見つける

早期胃がん患者のうち、半数は無症状だと言われています。胃痛、胃もたれ、食欲不振、胸焼け、などの軽度の症状があらわれることもありますが、そういった症状を全く感じないままに病気が進行してしまうことも多いです。食後胃のあたりに鈍い痛みを感じ、だんだん食事時間に関係なく痛むようになります。こうなると、かなり症状が進行してしまっている可能性が高いです。

人間ドックの広まりによって胃がんの死亡率は昭和期よりは下がりましたが、現在でもまだ男女ともに死亡率の高いがんランキングの3位以内に入っているがんです。人間ドックの胃がんの検査は、内視鏡検査とX線検査がメインです。胃がんの前兆としてよくポリープが心配されていますが、あれはいわば傷口が盛り上がってできた隆起です。ポリープは悪性のものもありますが、そのほとんどは良性で、悪さをすることはありません。

良性のものは単に胃の中で傷ができて、それが突っ張ったような状態になって隆起したと考えて良いです。ただし、悪性のポリープには注意が必要です。こちらはがん細胞に進展する可能性があります。人間ドックでは、X線造影検査ではバリウムと発泡剤を飲んで撮影します。

ただ、最終的には内視鏡検査が必要になるため、バリウムではなく最初から内視鏡検査を希望する人が大半のようです。内視鏡検査では口から入れるか、鼻から入れるかを選べることもあります。鼻からの方が管が細いことが多いです。