ストレスチェックの義務事項

義務化されてから2年目を迎えようとしているストレスチェックですが、2度目のチェックを実施する前にそもそも何が義務化されていたのかを再度確認しておく必要があります。まずは実施の方法を衛生委員会が調査審議しなければいけません。労働安全衛生法で規定された衛生委員会でどのように実施するのかを審議して方法を規定として定めておく必要があります。その方法に基づいて実施することも義務事項です。

間違ってはいけないことは検査を受けることは義務事項ではないということです。だから強制することはできません。ストレスチェックを実施した結果を本人に直接通知させることも義務事項の一つです。他者に見られないように配慮することも重要です。

また結果として高ストレス者であることがわかった場合に医師の面談指導を実施しなければいけません。面談指導にかかる費用は事業者が負担する必要があります。面談指導は本人だけでなく、その結果から就業上の措置について医師から意見を聴取しなければいけません。またその意見に対して必要に応じて措置を講じることも義務とされています。

これらのストレスチェックの結果は、本人の同意を得た上で5年間保存しなければいけません。同意が得られない場合には記録の作成や保管が適切に行われるために必要な措置を講じる必要があります。義務事項の他に集団分析を行い、その結果に対して必要な措置を取るという努力義務もあります。本来の目的からすると分析まで行って初めてメンタルヘルスの不調を未然に防ぐ効果があります。